  現場取材
豪快と繊細の狭間から生まれる漆喰 -漆喰工場見学-
2.漆喰とは・・・歴史
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たとえば“白鷺城”と称される姫路城(写真)の真っ白で隙のない壁もいいけれど、
どこか遠出をしたときに、母屋の隣にひっそりと建っている、
今にも朽ち果てそうな蔵や塀を見ると、近寄らずにはいられない。
雨の跡、ひびや亀裂
一部崩れた壁(写真)から、竹を組んだ小舞壁が覗く。
漆喰の歴史はとても古い。
今から5千年前、エジプトのピラミッドの壁に使われたのが起源と言われている。
日本では室町末期から江戸初期にかけて、城郭と武士の平時の住居が数多く
建てられた。これらは風雨にも耐え得るような耐水性と、一旦戦いが始まれば、
敵からの攻撃に耐え得る防火性を要求されたため、漆喰塗りが多用されるように
なり、現在にいたる漆喰工法が確立された。
江戸時代に入ると漆喰は、その優れた防火性と耐久性を生かして、裕福な
商人屋敷の土蔵や神社仏閣に使われるようになり、安政の大火以後は
防火材料として幕府が積極的に推進していった。
しかし、その対象は寺社仏閣や特権階級であり、それ以外人々には室内壁の
上塗りさえ許されないほどの厳しい規制があった。
裕福な商人などは、その規制の目をかいくぐり、目に見える表面仕上げよりも下地の下塗りや中塗りに、
あるいは柱等と塗り壁の接点である「チリ」の仕上げに手間を掛け、
内部の見えない部分の材料に良いものを選ぶようになった。
これが、左官職人の技術力を向上させ、拡大していく要因となったのだという。
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しかし、明治維新後は建築物の洋風化が急速に進み、また海外から
セメントがもたらされると、都市部の建物の外壁はこのセメント系材料に
取って代わられ、伝統的な漆喰壁は影の薄い存在となってしまった。 |
そして現代。
省力化・省コストを追及した結果、建材の合板や壁紙、樹脂系塗材に含まれる化学物質が
シックハウス症候群を引き起こすことが問題になり、徐々にではあるが、漆喰をはじめとした
伝統的な壁材が見直されつつある。
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