9坪スタジオ Qちゃん
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9坪スタジオ 中継
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障子・襖
匙
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2004年8月 「鍋とも」

今年は猛暑の連続ですが、みなさん体調を崩してはいませんか?
暑い夏こそ…

鍋ですよ!

鍋ですよ!

汗をかきかき、鍋をつつく。
真夏にチゲ鍋。コレ効きます。ぜひお試しを。


今月の9スタは、このずっしり重た〜い土鍋を
行商人のごとく、携えてやってきた力持ち…いやいや、
プレゼントしてくれた女性がゲストです。

といっても、彼女は小売商ではありませぬ。

小物問屋さん

器好き・人好き・旅好きの三拍子がそろいもそろった
小物問屋さんです。

本来、問屋は裏方の仕事ですが
そこはほら、鍋ともだちということで
今回だけ特別に、彼女のアジト( ! )を見せていただくことになりました。
どんな部屋なのか、とっても楽しみ。

小物問屋 A
小物問屋 A
小物問屋 A




小物問屋Aさんは、ガラスや陶磁器、木、漆、鉄、アルミなど
さまざまな素材や技法の器を発掘してはお店の人に紹介したり、
商品を店に卸したりしています。

質のいい器

「いいもの見ぃつけたっ!」と、ひとりホクホクして終わりじゃなくて
それぞれのお店に合った「質のいい器」を紹介し、もののよさを正しく伝える。
そこまでが、Aさんの仕事なのです。

いいものを、より魅力的に見せたいと考える彼女は、問屋+卸し業のほかに
展示会の企画やプロデュース、コーディネート業務をしたり、
もの知りな販売員として売り場に立って、自ら接客もします。

あくまでも裏方に徹したいという本人の希望により、
ゲスト顔写真の限界はここまで!

あくまでも裏方に徹したい

しかし、大事なものを扱う「手」、

大事なものを扱う「手」

これだけはバッチリ掲載許可をいただきました。
(小泉誠さんの「手」とウリふたつの噂もあり)

※編集注:文字色は、■小物問屋Aさん ■百合さん
細くて長い階段のその先
「細くて長い階段のその先は、いったい…」
妙にアジトっぽい 「むぅ。妙にアジトっぽいぞ」
出入り口付近に古びた花器がひとつ 「やゃ、出入り口付近に古びた花器がひとつ。
これはお宝の一部?」
宝の山!
「おじゃまし…おぉ、これこそ宝の山!」
宝の山!
「すごいでしょう。倉庫も借りてるんだけど。
当初ものは倉庫、この部屋には本という
計画だったんですが
段々こんなふうになってしまって…」
「ものと本が混在してしまったわけですね。
どちらも場所をとるから大変だなぁ」
本もすごい量
「本は、手近にあった方が便利…とはいえ、
ものに劣らず本もすごい量」
『窓』の機能はいっさい無視
「『窓』の機能はいっさい無視か…。
風を入れたり日を入れることより、本の方が大事。
そんな小物問屋Aさんの考え方が、
如実に表れている部屋だ」

「ここが、Aさんの事務所兼住まい。
問屋さんっていうより、古本屋さんとか
古道具屋さんって感じがしてきました」
「本を眺めるのが好きなんです。
地方に行った時、古本屋さんをぶらり訪ねるのも好き。
だけど、もし自分がやるとしたら貸本屋さんかな。
私、ものは持っていたいんですよ」
古道具屋さんって感じ
「これはまた、随分使いこまれてますね」
「その家具は以前勤めていた会社から譲り受けたものです」

「そういえば、Aさんはこの仕事をする前、
百貨店系列の商社に勤めてたんでしたっけ」
随分使いこまれてますね
「そう。その時は営業職でした。
クラフト関係の商品を店に納めるっていう。
その時の先輩からは、産地のことや作家さんとの
つきあい方などいろいろ教えてもらいました」
宝の山!
「初めての夏休みに、先輩の紹介で岩手の浄法寺に行って
漆作家の岩館隆さんを訪ねました。
いいつくり手との出会い、いい作品との出会いに
心の底からわくわくしたのを憶えています」
いいつくり手との出会い、いい作品と出会い
「地場のいいもの、そしていいつくり手を探すおもしろさを
知った、初めての旅でした。
あの時以来ですね。つくり手やものを探すことに、
より興味をもつようになったのは」
「それが現在のAさんの仕事、というか
生き方のルーツのような気がします。
ところで、Aさんの旅はいつもハードスケジュール。
飛行機とか新幹線より、バス移動が多いでしょ?」
いいつくり手を探すおもしろさ
「そうですね。以前は高知から長崎までバスで移動したり
深夜バスを利用したり…。
バスを使うと、お金と時間の節約になるんですよ」
「なるほど。では、そうやって地方を旅しながら
探し出したものを、そろそろ紹介してください」
深夜バスを利用

どこかで見たような食器棚
「どこかで見たような食器棚…」
「実はこれ、本棚なんですよ。
以前、実家で使っていたものです」
なるべくまとめて買う
「同じ器が、揃えで何客もあるようだけど、
これはまたどうして?」
「たとえば、土ものはその時々で焼き上がりが違います。
だから、自分で見た時にベストだと思ったものと、
また出会えるとは限らないんですよ。
その時にいいと思ったものは
なるべくまとめて買うようにしています」
「なるほど。そういうことなのか」
茶托
「この茶托は、地方のみやげもの屋さんで
普通に売られていたものです」
「みやげもの屋さん?」
「そうです。
地方にある、いわゆる普通のみやげもの屋さん。
他のものと一緒に、ワサワサ売られている中で
見つけました」
その魅力が引き出せるような見せ方をしたい
「私、いいものを探し出したあとは
できるだけ、その魅力が引き出せるような見せ方をしたい。
使う人に、できるだけいい状態でものを見せたいんです。
愛情をもって展開してくれる店に置けば、
より一層、ものの魅力が発揮されると思っています」
「確かに、同じものでも見せ方ひとつで
随分印象が違ってきますよね。
Aさんの仕事は裏方で、我々一般の生活者には
影すら見えてこないけど
重要なカギをにぎっていると言えそう。
特に、つくり手にとっては」
私はもの探しに徹したい。
「こんなにたくさんの器に囲まれていると
お店が開けそうだけど」
「お店をもつと場所が限定されるし
ものの見せ方が固まってしまう可能性もあるから
私はもの探しに徹したい。
場所を変え、スタッフを変えながら
これからもものを紹介していきたいと思う。
その方が、いい仕事ができそうな気がします」






事務所と住まいが同じと聞いてはいたものの、
小物問屋Aさんの部屋からは
問屋というか、発掘者としての顔が全面に出ている印象を受けました。

インタビューの間も商品の問い合わせがファックスで届いたり、
企画展に関する連絡が何度も入る。
噂には聞いていたけど、彼女の多忙な生活を垣間見た気がします。

彼女の多忙な生活

事務机にはノートパソコン。
彼女によって探し出されたつくり手たち、そしてものの資料は
パソコンの中に、びっちり詰まっています。

たったひとりでやることの大変さはあるだろうけど、
ひとりだからこその、フットワークの軽さってものもある。
ものを探し出し、つくり手たちと出会う。
もののサンプルを維持管理しつつ
自分自身も試し、店の人に紹介する。
展示会があればひとつひとつ荷造りして搬入。そして搬出。
小物問屋Aさんの日々は、このくり返しだ。

ん〜。ひとり問屋は体力が勝負の世界だと実感。
Aさんは、荷物を抱えて
きょうもあの急な階段を上ったり下りたりしているのだろうか。

どうぞお体に気をつけて。
近いうちに、うちでチゲ鍋食べましょう!

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