|
|
|
  家づくり体験コラム
『9坪の家 その後』 written
by 萩原修
06 2001/02/22 「テレビのない生活」
|
|
昨年のオリンピック見ましたか?
柔ちゃんの金メダルすごかったですね。感動的でした。
ぼくもその場面をテレビで見た。でも、家で見たわけではない。
9坪の家にはテレビはないのだ。
その日は、9坪の家で「第1回バジルの会」というイベントがあった。
それぞれの家庭でバジルを育て、できたらみんなで持ちよって、
パスタのソースなどにして食べようというものだ。
会員は今のところ3家族。
ぼくの家族と、料理大好きな家具職人のしんきちさんと、
9坪の家の実施図面を書いてくれた建築家の寺林さん夫婦だ。
ぼくは、その晩に柔ちゃんの決勝があることは知っていた。
今日はその試合を見られないなあと、なんとなくあきらめていた。
他の人も、その日、決勝があることなんかあまり気にしている様子はない。
しんきちさんのつくるパスタは最高にうまい。そして、手際もいい。
料理をほとんどできないぼくには、奇跡的な感じである。
9坪の家の直径120センチで高さ63センチの低めの円いテーブルには、次から次へと新しいパスタがでてくる。
でてきた料理はあっという間になくなる。
そろそろみんなお腹もいっぱいになってきた頃、だれともなく、
「そうか今日は、柔ちゃんの決勝だよね」という話になった。
最初はラジオ(9坪の家にはラジオはある)をつけて、聞いていた。
あと10分ぐらいすると試合がはじまるらしい。
「よし、テレビを見に行こう!」だれかが叫んだ。酒の勢いもついてきている。
「え?どこへ」しんきちさんの家も寺林さんの家も、行くには30分以上かかる。
「電気屋さんはこのへんにないの?」
残念ながら近くには見あたらない。
「コミュニティーセンターにテレビあるよ」とアオイがつぶやいた。そうかその手があった。
「コミュニティーセンター」、通称「コミセン」は、9坪の家から歩いて5分ぐらいのところだ。
「それ急げー!」みんなあわてて、コミセンに向かった。
コミセンでは、テレビを囲んで近所の人が応援していると思いきや、テレビはついてなかった。
テレビのまわりの人も新聞なんか読んでのんびりしている。
だいたいから夕方のその時間にコミセンにいる人は少ない。
あわててスイッチをつけて、なんとか柔ちゃんの晴れ姿を見ることができた。みんなで応援できて楽しかった。
いつのまにか知らない人も一緒に応援していた。なんだか街頭テレビみたいだ。
とても楽しい一時だった。こういうテレビの楽しみ方もいいなあと思った。
そもそも、ぼくはテレビが大好きだった。なんとなく見てしまう。
ちょっとしたきっかけで、ここ4年ぐらい家にテレビを置いていない。
どうやら世の中でもテレビをほとんど見ない人が増えているらしい。
週刊誌アエラでも、今年の頭にテレビを見ない家族をとりあげていた。ぼくも取材をうけた。
あなたの家にはまだテレビあるんですか?
新築を機にテレビのない生活も検討してみたらいかがですか?
けっこういいもんですよ。
|
|
|
|
|