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 『9坪の家 その後』 written by 萩原修


 02 2000/12/22 「『9坪の家』映画化決定か?」


南面開口に面した、高さ約4mの吹き抜けから見た2階部分。
スミレアオイハウスと名づけられた
9坪の家内部。
南面開口に面した、高さ約4mの吹き抜けから見た2階部分。
この2階デスクは、1階のデッキと共に、引渡し後、建て主と設計事務所のスタッフたちとで手作りしたもの。
撮影/村角創一
前回は、本を読んで電話をかけてきた人の話を書いた。
知らない人からの電話である。
今回は、本を読んでメールをくれた人の話を書きたいと思う。
知っている人ふたりからの感想のメールである。
ひとりは、大竹誠さん。タレントではない。

東京造形大学教授で、ぼくが家を建てることになったきっかけの
柱展の企画委員である。 そもそも、この人が増沢邸の軸組を
展覧会で再現しようと言い出した張本人である。
まあ、言ってみれば、ぼくの家の種をまいたような人である。

もうひとりは、ぼくの母の妹。つまり、ぼくのおばさんである。
今のぼくの家から5キロぐらいのところに住んでいて、
ぼくを生まれたころから知っている人だ。
だんなさんは不動産関係の仕事をしているので、
ぼくは土地探しの相談をしたこともある。
大竹さんとぼくのおばさん。このふたりはもちろん面識はない(はずである)。
それなのに、本を読んだ感想には共通点があった。

メールが送られてきたのは、11月1日と11月4日。 本が発行されてすぐである。
前回もちょっと書いたのだが、どうもぼくの本はすぐに読めるらしい。
最短1時間という人もいる。大竹さんは本を手渡して5日後。
おばさんは、本屋で偶然見つけて次の日にはメールをくれているのだ。
大竹さんのメールを紹介したい。

「『9坪の家』一気に読みました。
 主人公の私が、こともあろうに突然、9坪という狭小な住まいを作ることになる、
 その荒唐無稽な物語を脚本に撮られた映画を観ているようでした。
 あの伊丹さんなら、この本を基に『お葬式』に匹敵する面白い映画にしたのではないでしょうか。
 しがないサラリーマンが仕事の都合で9坪の家を陳列品として作ることになる。
 その家は名作と言われた伝説の家。・・・・・・」

一方、おばさんのメールは。

「吉祥寺の本屋さんで見つけて早速買ってきて一気に読みました。・・・・・・
 私、ひとつ提案なんだけど、これを映画にしたらおもしろいとおもうんだけど・・・・・・」

つまり共通点は、「9坪の家」を映画にしたらおもしろいのではということだ。
考えてもみなかった。でも、そう言われてみれば、結構おもしろいかもしれない。
調子にのって、かみさんと「主役の俳優はだれがいいかなあ」なんて話もした。

考えてみると、ぼくの家づくりに限らず、「家づくりはドラマだなあ」とつくづく思う。
このサイトのリンク集をみて驚いた。
自分の家づくりのことを、写真入りで報告しているホームページがたくさんあるのだ。
家を一軒建てれば、だれでも本が一冊かけるぐらいのいろいろなことがあるのだろう。
少々、失敗があるぐらいが本としては、おもしろいのかもしれない。

それにしても、その後「9坪の家」を本気で映画化したいという人はまだ現れていない。


 
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