  建築家のコラム
別冊 すまいや倶楽部通信
101 高さ
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JRの東海道線のグリーンとオレンジの車体はお馴染みですが、
シートに腰掛けると座面が低めで何となくしっくりします。
これに対して私鉄各社の最新型アルミ車両は座面が高めで、
腰掛けて膝の上にアタッシュケースを載せると斜めになってしまうことも度々です。
現代人の身長の合わせて座面の高さを上げているのでしょうが、
足がいたずらに投げ出せないようにして、より多くの乗車が出来るように工夫しているのかも知れません。
さて、家の中でも同じことがおきています。
例えばキッチンのカウンターの高さ。
30年前、お勝手の革命が起きて今のシステムキッチンの原型となったキッチンセットは
その高さは床から800mmでした。
そして、15年前になると850mmが標準になり、現在では900mmにする方も半分位に増えてきました。
同じように、洗面台のボールの高さは720mmという寸法が標準でした。
腰を折り、顔面を洗ったときに肘が手よりも高い場所になり、
手についた雫が肘側に来ないようにするためにこの数字にしたのですが、
腰を折る行為が最近の体型により負担をかけるようになったことや、
シャンプードレッサーのような大きな器が増えているため、肘に雫が伝ってきても器に落ちるので、
造り付けで作製する場合はこの寸法を850mmや900mmにされる方も多くなりました。
食堂に目を移してみましょう。
テーブルの高さも変化してきました。
こちらも以前は720mmが標準でした。
テーブルに於いて、
最近のトレンドはライフスタイルにより高さを選択されているようです。
テーブル高を700mmや650mm程度に低くすると、
和食の場合など器の中の食材が取り易かったり、
食事後お酒やコーヒーなどでリラックスするのに程よい高さになります。
キッチンが対面式にならば、キッチンカウンターの850mmに合わせると、
家事中でも家族との会話も弾むことが出来たり、配膳が楽に行なえたりします。
テーブルに合わせて椅子も揃えますが、従来のものは座面が420mm前後です。
最近のお洒落な舶来品のものは、座面が470mm前後と少々高くなります。
男性ではかかとをつくことが出来ますが、女性ですとかかとが付かない場合もあり、
長時間くつろぐことが厳しい場合もあるので、気をつける必要があります。
木製の脚であれば、大工さんや家具屋さんなどに切断してもらえばよいでしょう。
お奨めは一人掛けの肘無しソファーをダイニングチェアーに利用することです。
ソファーは元々リラックスするためのツールなので、座面が370mmとなります。
その分、背中に過重がかかるので、背板がしっかりしたものを選びます。
その高さに合わせたテーブル高のものはなかなか無いので(680mm程度)、
700mmのものをカットしたりする工夫が必要ですが、
長い時間ダイニングで楽しみたい方にはお奨めです。
最後にトイレです。
外国にトイレに入ると、洋便器の高さが高いことに圧倒されます。
日本でも徐々に外国のそれに合わせるように上昇してきました。
ご実家などにある洋便器や古い建物のトイレで確かめてみてください。
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