|
|
|
  建築家のコラム
別冊 すまいや倶楽部通信
037 玄関まわりについて
|
|
あまり玄関まわりについては語られることはないと思いますが今回はあえて触れてみようと思います。
玄関や廊下、階段は、出入りや移動といった機能面から考えると、第一に安全性を考えたいところです。
一方で、玄関はすまいの第一印象を決めるところですし、階段はインテリアのポイントにもなりますから、
見せ場として、住む人の個性や住まいに対する考え方などが、さり気なく感じられるような演出を考えます。
まず、玄関の方向による特徴と注意点を挙げておきます。
北向きの玄関は暗くなりがちですから、トップライトや吹き抜けで採光の工夫を。
南向は明るさには問題ありませんが、来訪者が太陽を背に受けるので顔が暗くなることがあります。
照明や内装に明るい色を使うなど工夫をしてください。
西側の玄関は、西日を避けるために植栽などでカバーしましょう。
東向きの玄関は欠点が少なく理想的といわれております。
土間の広さは巾1.8m×奥行き1.2mくらいあれば、コートを脱いだりするのもスムーズにおこなえますが、
余りゆとりがないと味気ないので気持ち大きめのがよいかもしれません。
かくいう我家は0.9m×0.9mの極小玄関ですが。。。。
履物の所有量が増えたことや、コートやゴルフバックのようなものまで玄関にしまったほうが便利ということなどから、
玄関収納は大型化してきました。
しかし、空間のボリュームにそぐわないような大きさでは、イメージを悪くします。
収納部を壁面に埋め込む方法や玄関から直接見えない階段下や廊下などにわけて収納するなどの
工夫も大切でしょう。
家族の人数の多い場合や2世帯で玄関を共有するようなときは、内玄関を別に設けたり、
脇にシューズクロークを設ける方法も考えられます。
いずれにしても、内部の棚は高さがかえられるようにしておくと便利です。
また、扉面に鏡をはめ込むと広がりがうまれ、身づくろいの為にも役立ちます。
安全性を考える上では土間と室内の床との段差が問題になります。
靴を汚すことが少なくなった現在は、段差を低くしても問題ありません。
一方、段差を少なくすると靴を履くときなど姿勢が苦労します。
当然、お年寄りが腰を上げるときも大変になります。
こんなときは定番になりつつあるベンチを設けましょう。
筆者もかなりの割合で取り付けて好評です。
ある程度の段差がある場合は、式台を設けて壁面に手摺をつけることをお奨めします。
明るさも大切で、全体照明のほか、床面を明るくする為の低い位置の開口部、足元灯なども用意したいものです。
土間を単なる出入のための場ではなく、椅子とテーブルを置いてちょっとした接客の場にする
という演出方法も増えてきました。
ホールを広く取って、階段と一体にギャラリー風にするのも楽しいものです。
また、土間を居室やサンルームまで続け、靴のままで行き来できるようにする形も考えられます。
筆者のHP上にある「ダイハードハウス」の玄関の土間は、多目的に使えるよう横が1.8m奥行きが4mもあります。
長いベンチ下駄箱は収納力や子供が腰掛けるなど便利に使われ、土間から直接洗面所に行けるので、
子供が泥遊びで帰ってきてもすぐに洗うことが出来ます。
こんな風に形式にこだわらす楽しい工夫をくわえたらよいでしょう。
|
|
|
|