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  建築家のコラム
別冊 すまいや倶楽部通信
016 建築家は見えないところでこんなことやってます。
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建築家は時はデザインはもとより機能性、耐久性、経済性、社会性などを踏まえたバランス感覚が求められます。
それをも飛び越えたところで誰にも知られること無く、自分の美学のためにこんなこともやっています。
ギリシャのパルテノン神殿のあの丸い柱や階段、梁にはカラクリがあって、
階段と梁が極めて緩やかな円弧状に脹らみ、
隅の柱は若干太くかつ内側へ傾斜して立ち隅の柱間は狭くする
といったきわめて精緻な視覚補正をしています。
(例えば水平線は人間の眼には下側に若干たれた線として知覚される)
つまり下に立って建物を見たときに、柱は均等に垂直に梁、階段は水平に見えるようにしてあるのです。
スペインの建築家アントニオガウディのサグラダファミリア(聖家族教会)の塔状建物は
まだ外周部分の建築であの中心部に更に大きい建物ができます。
あの塔状建物の中に、殆ど全てが鐘が吊るされることになっており、
大小さまざまの鐘が打楽器、菅楽器のように奏でられるそうです。
よくみると塔状の上部がルーバー状になっています。
あれは、内部の鐘の音を市内遠方まで響かせる拡声器の役割をしているのです。
アメリカの建築家ルイス・カーンのキンベル美術館は、コンクリート打ち放しの半円形の屋根が
乗っているのですが、コンクリートでつくるとどうしても屋根厚が大きくなり、重々しく見えてしまいます。
そこで壁と屋根の交わる接点を薄くして軽く見せたり、鉄筋コンクリートの鉄筋を伸ばしたまま
コンクリートを流し込んで圧縮力を増して、その分厚みを減らし軽快感を出すことをしています。
このように隠し技を駆使しながら建築美や機能美を出しているのです。
いつもかくし味が利いてます。
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