  建築家のコラム
『家づくりの会 連載コラム』
046
「生活にかけるピュアな思い」 に応えること。
|
野口泰司/野口泰司建築工房 |
|
|
先日も一歳に満たない愛らしいお子さんを抱いた若い夫妻が、私の事務所 を訪ねて来られました。
そうした方から、定年を迎えこれからの新しく始ま る日々を豊かで充実したものにしたいと願う方まで、
幅広い層の方々が訪ね て来られます。
そして、例外なく、どの方々からも生活にかけるとても新鮮で、ピュアな 「思い」が伝わってきます。
住まいを創るということは、その住まいにこれからの全ての生活を託そう ということに他なりません。
そんな大切な住まいの設計を私に委ねて下さる こと自体に、いつもある種の感動を覚え、
身の引き締まる思いがします。
家を設計するに当っては、まず第一に、そうした方々のこれからの生活を 「生き生き」と感じ取り、
思い描く必要があります。思い描きながらプラン ニングを進めていけるかどうか、
その深さが住まいづくりの決め手になると 感じています。
もう一つ大切にしている事があります。
その住まいが「自然と共生する理想 形」を示すように 最大限の努力を払うということです。
「真壁構造」を選び、「木を多用」し、太陽、風、大地、緑等の「自然と 交信する住まい」を目指すのは、
そうした理由によるものです。
また、私に設計を依頼してこられる方々のほとんどは、都市に生活する人 たちです。
隣接する建築群に包囲された環境下で、光(明るさやエネルギー)、風、 眺望をどう捕えるか、
素材全体をどう選択していくか等の検討を通して「都 市型」の自然環境と共生する
住まいの理想形を模索しています。
最後にもう一つ。私たち建築の仲間は「現代建築」の潮流の中で学び育っ てきました。
私にはまだまだその現代建築から学ばなければならないものが 沢山あります。
また、時代はIT革命の真っ只中にあり、建築もかつてない自由な発想を具体化し得る状況に突入しています。
そんなことも視野に入れ て、住まいの設計をしたいなと思っています。
野口泰司/野口泰司建築工房 |
ある峠に差し掛かって、また色々な物が見え始めてきました。
それ らを一つ一つ確認しながら
「木の家/自然と交信する住まい」を磨 き上げていきたいと思っています。
homepage |
|