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 『家づくりの会 連載コラム』


 038 気候がおかしい、住まいは・・・ その2
……パワーアップしている自然エネルギーを再認識して……


また冬には枯枝によく見かけたミノムシがいなくなったとのこと、これも気候の変化・温暖化の現れか。
東京はこの100年間で平均気温が3度高くなった。
他の都市は上昇が2度台だから東京の高温度化は際立つ。

そして、アテネオリンピックの金メダルラッシュの陰では高校野球に嬉しい奇跡が起こった。
これまで北海道には渡れないとされていた優勝旗を、駒大苫小牧高校が手にしたのだ。
その優勝の一因が、東北・北海道も温暖化のせいで屋外練習を秋遅くまで出来るようになったこととか。
極端な話だが、今世紀中ごろには北海道が関東の気候になると予想もされている。

吉田兼好の「住まいは夏を旨とし」が日本の住まいの形式を如実に言い当てている。
この時代の住まいは自然環境・条件を受け入れた形態をしている。
雨風に対して屋根の形状は強い勾配で庇の出が深い。
開口部は大きく開放的で風通し良好、構造材は再利用材があり、梁は曲がった丸太材を使うなど、
自然の中の材料と技が組み合わされ構築されている。

しかし、今のこの急激な気候気象の変化は住宅・建築に対しても打撃を与えてきている。
兼好の時代の造りを踏まえ、さらにその対応を考えなければならない事態だ。

自然の力は人間から見るとエネルギー利用というメリットと暴力的なデメリットがある。
私自身家づくりに前者の条件を積極的に取り入れた設計をしているが、
このところ手掛けた住宅では以前よりも更に注意深くそのデメリットの対応に迫られた。

例えば強固な基礎と構造づくり、耐震対策、風速風圧には構造体と垂木や母屋を緊結、窓ガラスの強化、
高温多湿化には機械設備も必要だが充分な通気と断熱の性能アップなどを実施。
その他、これから造るに当たっては再検討事項も多い。

関東地域はまだまだ温暖な気候であり続けるだろうが、このところパワーアップした自然を再認識し、
家づくりを考えていかなければならないと強く思う。


 
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