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 『家づくりの会 連載コラム』


 026 家づくりを機に深く考えよう その2

坂東順子/J環境計画

このように考えていくと、環境共生を主軸において、パッシブなエネルギーを利用する設計にたどりつく。
庭に広葉樹や蔦類を植えたり、よしずを立てたりして夏の直射日光を遮へいする。
一方で雨水を溜めて洗車や庭の水やりに利用したり、生ゴミを堆肥にして再利用するなど、
身近なところから省エネ生活は始められる。
また、太陽光による自家発電なども期待できる。
もっとも、設備の価格が高くなかなか採算がとれにくいのが現状だ。
さらに、省エネ設備自体が生産される過程でエネルギーを使っている。
それゆえ、製造から廃棄までの総コストで本当に省エネになるかどうかを吟味する必要がある。
同様に、建物をつくるのに自然素材を利用することが一番よいと短絡的に言うこともできない。
現代における家づくりはそんなに単純ではない。
自然のものと人工的なものをいかにうまく組み合わせるかがポイントであろう。
何れにしろ、水、電気、ガス、石油は言うに及ばず、自然素材や工業製品も有限の資源であり、
誰もが無駄に使うまいという意識を持たねばならない。

ここまで書いてきたように、家をつくるということは楽しいことではあるが、大変な労力を要する。
この機会に、自分たちの生活や人生をふり返り、また、環境やエネルギー問題についても深く考えて欲しい。
そのようにしてつくられた家は、必ずや満足のいく愛着のもてる家になると思う。
皆が深く考えて家をつくっていけば、日本の街並みや住環境、さらには社会までがより良くなるだろう。
そう信じて、私は設計の仕事を続けている。


 
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