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『家づくりの会 連載コラム』
020 建築はチームワークだ! その1
田中ナオミ/田中ナオミアトリエ
皆様は、建築家が書いた設計図も「手」によって「ハート」によって、
全然違ったものになるということを御存知でしょうか?
それを監理するのが建築家の役割でしょ!とお叱りを受けるのを覚悟で申し上げると、
建築とは機械が作る物ではなくて、人間の手が創る物という基本的なところに立ち返ります。
建築家が謳う《のびやかさ・繋がり・連続性・抜け感》といった抽象的な表現も、
お客様が望む《質感・色・形》といった具象的な要素も、
実はこの
「手」と「ハート」
によって随分違ったモノになるんです。
よく料理を美味しくするコツを[ビタミン愛]をかくし味に…なんてクサイことを言いますが、
「美味しくなれ。美味しくなれ。」って鍋を混ぜるのと同じ。
一人一人の手が、ハートを持って事を行わないと美味しい?建築は創れません。
私は現場で「先生」と呼ばれることを排除しようとしています。
きちんと名前で呼び合う横の関係。正しくはクライアントと建築家と作り手の正三角形。
その誰が偉いんじゃなくて、同じ方向に向かって行くチーム。
親しいことと馴れ合うことの違いをわかっている「凛」とした関係で、
プロの集団である作り手の現場の各人が「こうした方がもっと良くなる」って言える環境。
(※良くなるためにはお金は惜しまない!ってのがこれにくっつくとさらに良いですが…。)
この関係を「気持ちの建築」と呼んで何よりも大事にしています。
折りしも過日「家づくりギャラリー」で音の左官屋・挟土秀平氏の講演がありました。
非常に魅力的な人で、職人である前に人間として素敵な人。
大事なのは、このひとりひとりの「手」の力なのです。
規模・構造によりますが、工期5〜6ヵ月の住宅で基礎・鳶・大工・左官・建具・家具…と
親方手元を含めて30余の手がそこにエネルギーを注ぎ込みます。
雑誌やTVではクライアントと建築家の関係にのみ、スポットが当たりますが、
実はこの作り手各人にもドラマがあるんですよね。
(つづく)
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