  建築家のコラム
『家づくりの会 連載コラム』
014 住宅なんでもQ&A(第01回)
|
回答者:川口通正/川口通正建築研究所 |
|
|
Q.「住宅の設計をする時に、人の身体に優しくて使いやすい寸法は、どのような数字?」
住宅の寸法には、人の身体にぴったりとあった優しい数字があります。
それぞれの空間や部分に、思いのほか、寸法の一般常識がたくさんあります。
ここではその一部をお伝えすることしか出来ませんが、役に立つと思います。
まずは、食べるための大切な道具であるテーブルの高さですが、普通66cm〜70cm。
椅子の高さは、39cm 〜 43cm。
座卓の高さは30cm 〜34cmです。
ちなみに昔、どの家にもあった卓袱台は26cm〜28cmと随分低めです。
食べるものが上から良く見えたと想像できます。食事をする高さだけでも、こんなに違います。
また台所のまわりにもたくさんの寸法があります。
流し台の高さは80cm〜85cm。時には90cmを使います。
奥行きは60cm〜75cmで、平均は65cm。
吊戸棚の高さは床から1m35cm〜1m60cmくらいを下端にします。
一般に取り付けられている1m80cmでは高くて使いにくいのです。
シンク幅も70cm〜1mくらい。
奥行きは45cm〜52cmくらい。深さは18cm〜20cmくらいです。
更に家の中にはドアや引き戸などがありますが、
意外と寸法が難しいものです。
玄関ドアの幅は80cm/引き戸で1m。
居間や食堂の出入り口の建具幅は80cm/引き戸で1m。
浴室の建具の幅は70cm(浴槽の交換の時に新しいものが入る寸法)/やはり引き戸で80cm。
トイレや化粧室の建具の幅は65cm〜75cm。
車椅子を使用する場合は各室ともに、引き戸で1m〜1m20cm。
高さは1m80cm〜2m40cmくらいで収めるようにします。

一般に天井の高さは2m10cm〜3m。
吹き抜けになると3m〜6mくらいの間で決めます。
いい家は気持ちのよい寸法の集積になっていますので、自分たちの身体に合った寸法を選ばなければ
なりませんが、住宅の設計者は寸法のプロなので、よく尋ねて議論することが大切です。
|