すまいと トップページへ
建築家登録
エスクロークラブ登録
メールマガジン登録
資料請求  お問い合わせ  会社案内  サイトマップ  サイト内検索 by Google
つなぎ融資不要の住宅ローン『すまいと MONEY PLAN 』 エスクロークラブ 住宅ローンAtoZ 建築家 コラム&取材 コミュニティ
 
コラム&取材   トップページ >> コラム&取材 >> 建築家コラム >> 家づくりの会 連載コラム  
 家づくり体験コラム
 建築家コラム
 各業界コラム
 建築家取材
 現場取材
 

 建築家のコラム


 『家づくりの会 連載コラム』


 010 匠の技から学ぶ ―建築家の職能を改めて考える― その2

小川任信/小川任信建築設計事務所

ところで、私も築125年位の古い木造住宅に住んでいます。
築100年目の大改修に手をつける時に、随分迷った経験があります。
まずどこから手をつけていいのか?
「ビフォーアフター」の依頼者の心境でしょうね。

少し違うのは、私の場合設計事務所に勤めて2年経っていましたから、
「なんとかなるだろう」という考えを持てた点です。
事務所と懇意の工務店の技術力と質の高さを実際に見て信頼していましたので、そこに頼むことにしました。
与えられたチャンスに結果で応えるんだ、と意気込んで着手した記憶があります。
その頃は設計事務所でいろいろな図面を書いたり現場の監理をしていたので、
夜帰ってから見積りに必要な図面を揃えました。

何をするにも目安となるもの基準となるものが必要で、予算の配分もこれによって決まります。
気分や思い付きで現場は動いてくれません。きちんとした指示書(設計図)が必要なのです。
しかしその時はまだ未熟でしたから、いざ工事が始まるといろいろな問題が生じてきて大変な思いをしました。

我が家のこの大改修を《民家の再生》というキャッチフレーズで出発しましたが、
そこから学ぶべきことが数多くありました。
解体・修理の場面では、古人の知恵を多く学びました。
例えば、柱の下の基礎石は雲母の入った石を使っているが、
この石は「汗かかずの石」と子供の頃教わったのを憶えている。
土台石に木材が直接触れる部分は湿気をよんで腐りやすいので、こうした石を使うのだろうと思う。

また大黒柱のような太い柱の下は、座りを良くする為に根元の下が椀状にくり貫かれていた。
太い柱や梁を見ているとみなぎる力強さを感じるし、節なんて全然気にならない。
そこには素材の持つ荒々しさ、造形としての美しさがある。
土間や畳から感じる触感もまた心安らぐ、忘れてはならないものの一つです。
床暖房の生活をしていると、足の裏が暖かく快適です。

けれども暖房パネルを敷き込んでいない場所に行くと、当然のことながら冷たい。
すると暖かい場所の快適さを実感しながらも、冷たいところもいいなという感覚になる。
人間の持つ野生を時々喚起するような造りの住まいが、本来の人間らしい生活の場なのではないでしょうか。

いろいろな知恵を駆使した古の匠たちは、現代のような家族構成の変化、職の変化までは
読み切れなかったとしても、学ぶべきものを沢山内包しているということは事実です。

私にとって家をつくるということは、思い出がいっぱいつくれる家をデザインすることなのかも知れません。


 
Copyright © 2000-2009 Japan Housing Waranty co.,ltd. All Rights Reserved.   | 著作権 | リンク | 免責事項 | お問い合わせ |