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『家づくりの会 連載コラム』
001 住み続けられる家 その2
落合雄二/U設計室
― 住み続けるためには ―
それでは、木材のサイクルに乗ってくる50年60年という期間を住み続けていくためには、
どんなことが必要なのでしょうか?
まず、耐久性のある家をつくるということが挙げられるでしょう。
自然災害があっても住んでいる人をしっかり守るシェルターの役目を果たす家。
基礎や土台、柱や梁や屋根といった構造がしっかりした家。
シロアリや腐朽菌の害に合わないような建築的な対処や、
構造材に影響を与える内部結露をおこさせない建築的な工夫といったこと等も勿論それに含まれるでしょう。
それから、耐用性の高い家をつくること。
実は、家を建て替える大きな理由として、
物理的な耐久性よりも使い勝手の悪さや設備の陳腐化といった耐用性のなさによることが多いのです。
ですから、本物の材料を使って流行に流されない飽きのこない家をつくること。
そして、家族の変化に応じて増改築しやすいこと。
幸い、木造の在来工法はそうしたことに適した工法と言っていいかと思います。
そしてもう一つは、実はこれがとっても大切なことだと思うのですが、「愛着のある家をつくる」ということ。
暮らしの舞台である家は、日々の暮らしや家族の思い出がたくさん詰まった
思い出の宝庫なのではないかなと思います。
家をつくっていく過程で、そして暮らしていく中でいろいろな思い出が詰まっていく。
そんな愛着のある家だからこそ、メンテナンスしながら住み続けようという思いが
湧いてくるのではないかと思うのです。
でも、そんな情緒的なことばかりに浸っていられないかもしれません。
現実に戻ってみると、長く住み続けていくためには、もちろんメンテナンスが必要です。
そして勿論、お金もかかってきます。
不意の出費が必要なこともあるでしょう。
そんな不意の出費に驚かないように、マンションの住民が修繕費を積立てているように、
個人住宅でも修繕費を月々積み立てていったらどうでしょうか。
そうすれば、不意の出費に驚かずに、安心して住み続けていくことが出来ると思うのですが‥‥。
― 良質な住宅をストックする ―
耐久性や耐用性のある、そして愛着の持てる居心地のよい家をつくり、
メンテナンスをしながら家族の暮らしに応じて、増改築して住み続けていく。
ドイツの79年を目標にメンテナンスしながら住み続けていってもらえたら、
これは設計者冥利に尽きるといっても過言ではありません。
でもこれは「建築家のエゴ」なのでしょうか?
そうではないと思ってはいるのですが‥‥。
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