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 だまってられない!『辛口e時評』

 064 「リフォーム設計」依頼のポイントは・・・新築と異なる問題点


[筆者・降圧剤 今回の血圧]↑↑降圧剤↑↑=激怒 ↑降圧剤↑=怒 ↑降圧剤↓=平常心 ↓降圧剤↓=リラックス

リフォーム設計に必要な既存の設計図は、平面図すらないことも珍しくありません。
その場合は実測しなければなりません。
しかし、予算や設計の計画をたてるには、壁や天井裏を開けて構造の状態や傷み具合を
調べなければなりません。
リフォーム会社(設計施工の場合)でも、余裕を見込んだ高めの見積りを出せば仕事は取れず、
値引きに応じれば不審がられる。
とはいえ、見えない部分の思わぬ追加工事費は、あとからはもらい難いというのが共通の悩みだそうです。
そのような問題を回避する方法としては、
1) 余裕を見込んだ(甘い)見積りを提示する。
2) 価格を固定しないで契約し、調整の含みを残す。
このどちらかになりますが、それでは注文主が不満でしょう。

設計事務所の悩みは施工者の選定です。
新築の場合は、設計が完了してから施工者を選ぶので問題はありませんが、
リフォームでは上記のような設計前の構造調査が必要になるからです。
そのために、注文主が工務店2〜3社にインタビュー(見積りではなく)して1社を選んでおく方法があります。
施工者を良質な1社にしぼることができれば、早い時期に設計者と施工者がチームを組むことができます。
見えない部分は施工者に調査と概算を出してもらう。
設計者はそれをふまえて設計し、その後正式な見積りを依頼する、という段取りです。

もうひとつは、信頼できる調査会社に依頼して各種機器を使用しての
非破壊検査による耐震調査を行う方法
です。
20〜30万円かかるようです。
依頼者にとっては、設計施工の会社にあいまいな条件で頼んで疑心暗鬼でいるより、
よほどすっきりするのではないでしょうか。
設計者も、安心して設計に専念できます。

そのような条件が整ったとして、建築家(設計事務所)が行う木造住宅リフォームの望ましいプロセスは
以下のようなものです。

1)
調査会社による報告書をもとに現状を検討、分析する。
2)
構造補強(劣化・耐震性対策)を検討する。
3)
計画規模の検討(品質とコスト配分)
4)
デザイン計画と概算予算をたてる。
5)
実施設計
6)
施工者に工事見積り依頼。
7)
見積書をチェック。
8)
注文者と施工者の契約を締結。
9)
着工
10)
三者立会いで完了検査をする。
11)
三者立会いで引き渡しを行う。(※三者とは、注文主、設計者、施工者。)

このように、単純なプロセスではありません。

さて,No.41にテレビのリフォーム番組では、以上の様な設計から完成までのプロセスが全く見えない
ということを書きましたが、漏れ聞くところ、次の様な理由によるらしいです。
注文主とテレビ局が直接契約するらしい。
(注文主と設計者の設計契約、注文主と施工者の工事契約は存在しない?
じゃあ、欠陥クレームはテレビ局が受ける?)
注文主はデザインや、施工者の選定に関与できないらしい。
(そんなバカな!)
設計者はデザインの決定権を持っているらしい。
(デザイナーのやりたい放題?インフォームドコンセント不要!クレームを受ける心配なし!そりゃ楽だ)

このように,かなり非現実的な世界のようです。
先日テレビをつけっぱなしでいたら、その番組が始まってしまいました。
その回の“匠”は、『ぬくもりのセラピスト』と紹介されていましたが、いったい誰がそう呼んでいるのでしょうか。
人ごとながら恥ずかしくなって、急いでチャンネルを切替えました。

(2004.07.01)


 
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