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だまってられない!『辛口e時評』
062 耐震診断と耐震リフォーム その1・・・耐震診断は有効か
[筆者・降圧剤 今回の血圧]
↑↑降圧剤↑↑=激怒 ↑降圧剤↑=怒
↑降圧剤↓=平常心
↓降圧剤↓=リラックス
耐震リフォームをするには、あらかじめ診断が必要です。
地方自治体の建築課などでは、自分でできる「木造簡易耐震診断」をパンフレットやネットで公開しています。
基礎に関しての診断は、「鉄筋コンクリート基礎」、「無筋コンクリート基礎」等から選び、
さらに「良い・普通」、「やや悪い」、「非常に悪い」を判定すると、最高1.0から最低0.1の評点がつき、
全体を集計して耐震性を評価するようになっています。
筋かいの有無の項目もあります。
しかし、鉄筋や筋かいが入っているかどうかは機材を使わなければ専門家でも判りませんし、
「良い・普通」や「悪い」の違いの判断も素人にはできません。
老朽度の判定項目もありますがこれはもっと難しいでしょう。
結局はきわめて曖昧な判断しかできませんから、楽天的な(甘い)見方と悲観的な(厳しい)見方では
結果が大きく異なってしまいます。このような自己診断では、かえって不安をかかえてしまうことにも
なりかねません。
では、補助交付制度で地方自治体が行っている専門家の耐震診断はどうでしょうか。
しかしそれも、外観の目視と略計算による推定でしかありません。
この診断でも、壁や天井をはがして全ての部分を確認しない限りは、木材の腐朽や白蟻による被害の状況、
補強金物の有無、筋かいの取付け方の良し悪しはわかりません。
まして、建築士の無資格者が行う無料耐震診断がどれほどのものかはおして知るべしです。
耐震リフォームを行うための基礎データを得るための耐震診断と考えると、基礎と土台、土台と柱、
柱と梁の緊結が正しくされているかどうか、筋かいが正しく施工されているかどうかがもっとも重要なポイントです。
しっかりした設計図が残っているとしても、施工がいいかげんでは(あるいは工事監理がされていなければ)、
それも机上の空論です。
耐震診断の流れは、
1)
建築士が現場で設計図をもとに予備調査をし、今後どのくらいの日数と費用がかかるかをみきわめます。
2)
建築が設計図の通りにつくられていることを前提に、外観調査により一次診断をします。
壁や天井の一部をはがして接合部を抜き取り調査することもあります。
3)
二次診断としてさらに詳しく調べます。
古い住宅は、設計図がそろっていないことが多く(平面図すらないことも)、
その場合は実測して図面をつくることから始 めなければなりません。
ここまですると、2階建て30坪程度の木造住宅で1ヶ月の期間と、
少なくても15万円以上の費用がかかるでしょう。
確実な耐震リフォームするには、建築の時に設計と施工(監理)とがきちんとされていたかどうか、
設計図書や工事中の記録が残されているかどうかが極め手です。
もっとも、それなら耐震リフォームをする必要はないかもしれませんね。
それだけに、新築した時は設計図書や工事写真を大切に保存しておくことが重要です。
そうすれば将来リフォームするとき、劣化状況を部分的に調べるだけでかなり精度の高い診断ができます。
そんなわけで、耐震性を高めるリフォームをしても、『震度○○の地震が来ても大丈夫』などとは、
プロなら口が裂けても言えないのです。
言えるのは、『いままでよりは丈夫になります』ということだけです。
でも、このような本音を言うと相談者はたいてい「大地震でも大丈夫」と言う人のところに行ってしまうものです。
(2004.04.30)
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