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だまってられない!『辛口e時評』
059 建築主と建築家との距離・・・その4 「すまいとアンケート」建築家の選び方
[筆者・降圧剤 今回の血圧]
↑↑降圧剤↑↑=激怒 ↑降圧剤↑=怒 ↑降圧剤↓=平常心
↓降圧剤↓=リラックス
「アンケート」関連の最終回です。
Q2.あなたが建築家を探すとしたら、どんな点を重視しますか?
1位は「実績・物件数」で、「コンペや賞などの受賞経歴」や「年齢」を重視するのは男性の方が多く、
女性は「建築のデザイン性」などに注目しているようです。
「設計料」が上位にあるのは少し気になるところです。
実績・物件数:
1人の建築家が年間に設計・監理できる住宅は、休みなく働いてせいぜい3ないし4棟です。
数が多いとすれば、基本スケッチ以外を(あるいはほとんどを)スタッフに任せているからで、
数の多さは自慢できません。
経験年数が長ければ数も増えるという、ただそれだけのこと。
数で評価するのはお止めください。
設計に時間をかける人や、若い才能の芽をつんでしまいます。
受賞経歴:
建築家が審査員をつとめたコンペならば、受賞歴はデザイン性の評価基準になるかも
しれませんが、重要なのは作風があなたの趣味に合うかどうかです。
年齢:
純粋芸術と違って、才能だけではできないのが建築の設計・監理ですから、
あまり経験が少ないと心配です。
設計事務所の世界には「35歳定年説」というのがあります。
経営的に脆弱な設計事務所が給与を払える限界という解説もありますが、35歳になれば
一本立ちして安心という意味合いでは、そのあたりが目安になるかもしれません。
しかし、無駄に歳を重ねている人もいるので能力次第でしょう。
設計料:
仕事の内容(設計図書と工事監理の質、密度、技術力、デザイン性)を考えて
評価してください。
決して、百貨店の雑貨売り場と百円ショップを同列に比較しないでください。
さて、一級建築士は累計30万人を超えていますが、
うち設計事務所に所属し、設計監理に従事している人は2万人強と言われています。
「建築士」という制度(建築士法)は、“建築に従事する”技術者法であり、
設計監理の業務に特化した資格ではありません。
従って、一級建築士資格をもつ人のうち、建築家の団体である日本建築家協会(JIA)に所属する建築家は
5000人足らずで、日本建築士会連合会に加盟する建築設計者(施工会社勤務者を含む)でも3万人以下と
推定されています。
近年、医療過誤、弁護過誤、欠陥建築、などそれぞれの職能分野で専門家責任が問われ、
消費者保護が叫ばれています。
専門家にはたゆまぬ努力が必要で、専門家がどのような専門能力をもっているかの情報の開示が
要求されています。
そこで、会員が様々な職種に属している日本建築士会連合会(全国の建築士会の連合体)では
2003年度からCPD(継続職能研修)制度を開始し(参加は任意)、また会員の専門分野が一般にも見えるようにと、
「専攻建築士制度」(参加は任意)も始めています。
基本的に建築家が会員のほとんどを占める日本建築家協会では、既に2002年度から会員の必須条件として
CPDを始めていて、2003年度からは建築家資格制度の試行も始めました。
これらの登録内容は 2004年度からネット上で公開される予定です。
消費者が安心して設計者を選ぶための環境がようやく整いはじめました。
CPD制度とは:
継続職能研修のことで、一定期間の取得単位を定め、たゆまぬ研修の努力を評価するものです。
勉強している人とそうでない人の差は、極めて大きいからです。
専攻建築士制度とは:
自らの業務領域を明示するもので、設計(設計・監理)、生産(施工)などの7分野に分けて登録されます。
「設計専攻建築士」(いわゆる建築家)の場合は、建築士資格取得後5年の人が審査の上登録されます。
設計できる建築士と、できない(ペーパードライバー)建築士とを区別する制度といえます。
東京、大阪、静岡、栃木の建築士会が先行して開始、2003年度末には登録内容が公開
(氏名、建築士資格の種別、取得年、CPD実績、専門分野の別、勤務先等)される予定です。
建築家資格制度とは:
第三者性のある登録機関で実績を審査し、世界にも通用する登録建築家として認定する制度です。
(2004.02.02)
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