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だまってられない!『辛口e時評』
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だまってられない!『辛口e時評』
050 きわどい販売手法3・・・空気清浄機のあやうい売りかた マイナスイオンが人気?だが・・・
[筆者・降圧剤 今回の血圧]
↑↑降圧剤↑↑=激怒
↑降圧剤↑=怒
↑降圧剤↓=平常心 ↓降圧剤↓=リラックス
設計者は仕様を決めるために機器を選定する場面が多くあります。
その作業のなかで、広告をみただけでも効果や効能の“売り方”にうさん臭さを感じる製品が結構あります。
多くは、健康や癒しに関する効果をうたったものです。
マイナスイオン、遠赤外線、水のクラスター等の言葉があちこちに登場しますが、
科学的に効果を検証したデータはないようで、イメージ商法らしいのです。
先日、家電10社の空気清浄機のカタログを集めて比較検討してみました。
全てのメーカーが『マイナスイオン』をキャッチフレーズに使っていました。
あるメーカーは、
「ハウスダストの微粒子、公害による汚染物質など、
室内にはプラスイオンを帯びた有害な物質が満ちています。
自然界の森や滝、海辺などに多く発生するマイナスイオンは、
それらプラスイオンに取りついて中和・浄化する作用があります。
マイナスイオンでキレイな空気をさらにおいしい空気へ。」
と書き、発生装置をOEM供給しているらしい別のメーカーは、
「(マイナスイオンは)目には見えませんが、人の体、毎日の生活、自然環境にさまざまな効果があることも
わかり、『空気のホルモンビタミン』とも呼ばれる大切なもの。」
と書き、さらに、マイナスイオンが効くと言われているさまざまな病名をあげています。
ホルモンは特定の器官の活動を調節する物質で体内でつくられるもの。
ビタミンは外界から摂取するもので体内ではつくられないもの。
それをいっしょくたにするところにも、非科学性が露呈しています。
発生させるマイナスイオンの量については、吹き出し口から1mの所で多い機種では、
空気1ccあたり120万個、大半の機種は30万から3万個の間です。
測定値は工場出荷時、測定器によって測定値が変わる、等の“逃げ”がいっぱい書かれ、
測定の条件設定も各社まちまちです。
これでは比較しようがありません。
研究者によれば、空気1ccに含まれる分子の2500“京”個という途方もない数に対しての、
マイナスイオンの数は100個でも50万個でもゼロに等しいオーダーで、
それは1滴の水を2500万トンのダムに落した希釈率なのだそうです。
(市民のための環境学ガイド:似非科学マイナスイオン編
http://plaza13.mbn.or.jp/~yasui_it/NonScienceMinusIon.htm
)
効果については確証がないからでしょう、カタログでは「…と言われています」と責任を転嫁するか、
何も書かずにとぼけているかのどちらかです。
しかも発生して十数秒で消滅するというのですから、100歩譲ってかりにマイナスイオンになんらかの
“気持ちいい”効果があるとしても、吹出し口の真ん前に座り続けなければ効かないでしょう。
でも、それでは空気清浄機能の妨げになりそうです。
各社の売り方は、「他社がやってるから対抗上」という、まさに無批判横並び護送船団方式です。
結局、「マイナスイオンが体にいいと言われている」根拠を誰も説明できない以上は、
“空気清浄機能のみ”を正しく評価して機種選定するのが消費者としての正しい態度でしょう。
なお、最近のフィルター濾過式の空気清浄機にはホルムアルデヒドの低減効果が
確認されているそうです(野崎淳夫「建築士」0303号P21)。
最近は、マイナスイオンを売りにする調湿木炭や壁紙、
さらには「マイナスイオンで、森林のようなリフレッシュ効果」とうたう便器まで登場しています。
いやはや。
(参考)
化学や物理の研究者が警鐘を鳴らすページです。
浄水器など水については:
市民のための環境学ガイド_水にまつわる迷信
http://www.ne.jp/asahi/ecodb/yasui/DWaterIllusion.htm
水商売ウォッチング
http://wwwacty.phys.sci.osaka-u.ac.jp/~atom11/wwatch/intro.html
さまざまな環境問題については:
市民のための環境学ガイドトップページ
http://plaza13.mbn.or.jp/~yasui_it/
(2003.05.15)
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