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 だまってられない!『辛口e時評』

 044 違法建築を勧める建設会社、融資する銀行・・・ 結局、わりを食うのは消費者なのか


[筆者・降圧剤 今回の血圧]↑↑降圧剤↑↑=激怒 ↑降圧剤↑=怒 ↑降圧剤↓=平常心 ↓降圧剤↓=リラックス

バブルまっさかりの時に、延べ290坪ほどの自宅併設の賃貸マンションを建てて返済不能なった建築主が、
設計施工した積水ハウスと融資した第一勧銀(現みずほ銀行)に3億3920万円の損害賠償を求めた
訴訟の判決で、大阪地裁は両社に3000万円の支払いを命じたそうです。
原告(建築主)は、マンション完成後に敷地の一部を売却して借入金の返済にあてるという“テクニック”を
設計施工者から説明されていたが(筆者註:土地の二重使用で、大変立派な建築基準法違反です)、
その行為が容積率に違反することを後に知った建築主は売るに売れず、
結局は敷地と建築を差し押さえられてしまったというのです。
家も土地もとられてしまった人にたった3000万円の損害賠償。
あまりにも悲惨な結末です。原告は全面敗訴したも同然です。
裁判官は感覚がズレていますよね。

判決文では「建築基準法上の問題点については特に建築の障害にならないというのが、
当時の建築専門家の間の共通認識だったとうかがえる。
しかし、消費者から見れば建物が将来、違法建築になる可能性があるというのは重大な問題だ。
これを説明する義務を怠った」というのですが、『共通認識』なんてとんでもありません。
どこの建築専門家にそんな共通認識が存在する(うかがえる)というのでしょうか。
説明義務以前に、脱法(の準備というべきか)をして、
それを素人である建築主に押し付けたことは大問題ですし、
融資をした第一勧銀(当時)も厳しく批判されるべきです。
裁判官の認識不足は、はなはだしいと思います。

この判決は、被告には痛くもかゆくもないでしょうし、原告にはあまりにも過酷です。
マンション建設を勧められていなければ(乗せられていなければ)、
いまごろは平穏に生活できていたかもしれないと想像すると、とてもひとごととは思えません。
でもあの頃はこのようなことが日常茶飯事に行われていたのかもしれません。
裁判官の言う『共通認識』はこのことを指すのでしょうか。
それなら『悪の世界の共通認識』と言ってほしいものです。

双方とも控訴するそうですが、原告には徹底して闘ってほしいです。
ことの重大さから考えると損害賠償請求額だってずいぶん安いように思えます。
だって人生を台なしにされたのですから。

戸建て住宅でも、違反建築を勧める会社には十分ご注意を。

(2003.02.15)

 
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