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 だまってられない!『辛口e時評』

 031 『第三者監理』の幻想・・・弁護士は奨めるけれど・・・


[筆者・降圧剤 今回の血圧]↑↑降圧剤↑↑=激怒 ↑降圧剤↑=怒 ↑降圧剤↓=平常心 ↓降圧剤↓=リラックス

欠陥住宅に詳しい弁護士達は、「欠陥住宅を防止するには『第三者監理』が効果的である」と主張します。
ハウスメーカーでつくったり、建築条件付の住宅を買ったりする場合には、確かにそうかもしれません。
設計者かのようにふるまう営業マンと、名前だけの設計者、監理者にゆだねる(ゆだねない?)のは心配だから、
第三者の建築士にしっかり現場を見てもらいたいというのはわかります。
しかし、第三者が監理をするには設計図、仕様書、内訳書がそろっていることが前提です。
ところが建築条件付には、買い主が正式な図面をもらっていないという、信じ難いケースもあります。
あっても、簡単な仕様書、仕上げ表、平面図程度です。
住宅メーカーでも図面はせいぜい10枚ほど、見積書も内訳のない10ページ程度。
図面がなければ、現場を見ても判断のよりどころが定まりません。
第三者が監理をするには設計図、仕様書、内訳書がそろっていることが前提です。少ない資料をもとにおこなう第三者監理は、どんなことになるでしょうか。

例えば構造。
基礎や鉄筋を確認するにも、図面に記載されていなければ照合できません。
そうなると、例えば住宅金融公庫の仕様書を示して
「鉄筋が少なすぎるのではないか」などと指摘するしか方法がありません。
でも、「うちの普段のやりかただ、これで契約している」と開き直られれば、そこまでです。
警察ではありませんから。
設計事務所による設計なら、30枚ないし40枚の設計図、
それをもとに見積られた工務店からの見積書は内訳が入って60ページぐらいにはなります。
だからきちんと工事監理もできるのです。

そもそも、『第三者監理』を依頼するなら、住宅の設計監理に精通している人に、
ということになるでしょうが、それなら市井の建築家(設計事務所)でしょう。
普段は建築主から設計監理を直接依頼されて、良心的な工務店と付き合い、気持ちよく仕事している人が、
人の設計図をもとにする“あら探し”のようなことは、あまりやりたくないものです。
「だったら、最初(設計)から私に頼んでくださいよ!」
と言いたくもなるでしょう。

弁護士さん、必要なのは『第三者監理』でなく、『第三者設計監理』なんですよ!

(2002.07.15)


 
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