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だまってられない!『辛口e時評』
011 作家が書いた“トンデモ住まいの本”・・・『「家をつくる」ということ』 作家の感性はいったい?
[筆者・降圧剤 今回の血圧]
↑↑降圧剤↑↑=激怒
↑降圧剤↑=怒 ↑降圧剤↓=平常心 ↓降圧剤↓=リラックス
作家が住まいについて書いた本は結構売れるようです。
旧くは、岡田誠三『マイホーム誕生−人生論的建築学』(日刊工業新聞社1978)、
最近では清水義範『新築物語…または泥江龍彦はいかにして借地に家を建て替えたか』(角川書店1996)、
藤原智美『「家をつくる」ということ』(プレジデント社1997)等があります。
これらの本は建築家の目からみるとじつにカナシイものです。
例えば『新築物語』。
登場する建築主(著者らしい)は、いきなり住宅メーカーの物色から始め、堂々一級建築“師”も登場します。
例えば、『「家をつくる」ということ』。
「家や家族を考える本」の形をとりながらも、中身はパブリシティ本かとみまがうほどの特定メーカー礼讃です。
担当者の説明を鵜呑みにしたまさに受け売り。
なぜなら、いきなりグッドデザイン賞(堕落したグッドデザイン賞についてはいずれ)をきっかけに
一商品(イヤナ言葉だ!)にのめり込み、他メーカーの記述はなし。
これじゃあ、他社は面白くないでしょう。
グッドデザイン賞をとっているプレファブメーカーは他にもあるんです。
まして、在来工法の会社においておや。
さらに、一つか二つの悪い例で、ステレオタイプの悪しき建築家像をつくりあげ、
すべての建築家を否定するワンパターンの建築家批判。
巧妙に建築家を排除する手法は、仮処分の訴えをおこされた『某住宅ムック』(住宅産業新聞000705)と同じ
よくある手(ただしこっちは褒め殺し)。
著者と議論する精神科医Kさんのコメントには鋭い分析が含まれてはいるのですが、
作家自身の記述はほとんどが物理的なことのみで、住まいにとって重要な、街並みとの関係、
住む家族との適性、快適さ、楽しさ、美しさ等『ひと』に密接に関係する、
住まいにとって最も重要な部分の分析が欠けているのは、対象がプレファブだからというより、
「創ること」の本質を理解していないからでしょうか。
作家なら、住まいの本質的な点を考えてほしいものです。
(2001.09.03)
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