南側に長い階段室がとられています。
東から西へ1.6メートル幅で一直線に建物の幅一杯に走っている地下、1階、2階への階段室です。
手前はリビング。幅4メートルで廊下のように細いリビングです。
リビング側から見ると、階段室は額縁のようにコンクリートで縁取られています。
その仕掛けの目的はリビングの狭さを感覚的に救うため。
望遠鏡で覗くような効果を期待してのことです。
少しでも長く視線を伸ばす場としての建築的仕掛け。
これが距離感と空間意識を高めているといっていいでしょう。
人間は、間に何かを置くことで、さらなる距離感を感じるという、そのセオリーにそって
作り出された、なかなか楽しくも美しい仕掛けだなと住み手としては思っています。
(設計 室伏次郎)